私はとある元炭鉱まちに移住したカニですv
今日はとある勉強会に参加していました。
前職でまちおこしに関わっていたので、その関係のセミナー等はよく受けていたのですが、今回の勉強会でもこのグラフと出会ってしまいました。
皆さんよく見るグラフかと思います。
日本の人口のピークは過ぎ、この先は人口が減る一方。なんとかしないと今まで経験したことのない大変な未来がやってきます!
地方都市は消滅して、空き地や空き家が問題になります。
日本は閑散となって、経済規模が縮小して、福祉サービスも行き届かなくなります。
もはやアルマゲドン!!
これまで何度もこのグラフを見る度に、こうして数字を目の当たりにすることでたくさんの人が危機感を持ってこの状況に取り組むようになったらいいな!と思っていました。
しかしなぜか今日、ふと思いました。
なんで日本は消滅してはいけないの?
……と。
私たち人間はせいぜい80年程度しか生きられないので、それぞれ80年分くらいのリアルタイムしか持っていないわけですが、確かにその中で考えると
「この国は消滅しました」
って話は聞いたことがないように思います。
しかし世界の長い歴史から考えると、多くの国が興っては消滅してきたはずです。国として認識されていなくても、もしかしたら小さな国(文化圏)レベルでは生まれては消えてきて、今も地球のどこかでは消えつつある文化圏もあるはずです。
確かに人間は多様性を認めることで発展し繁栄を持続してきた生き物ですが、その過程の中で適応できなかった文化が淘汰されていくこともまた自然なのではないかと思います。
そうすると、日本という文化圏も消滅することはもしかするとまた自然なのかもしれません。
人には生まれ育った場所や触れてきた文化、人たちへの感謝や愛着が生まれては然るべきです。
人がこの国を維持したいと思う理由のひとつは、間違いなくこの郷土愛でしょう。
しかし、一方で「今(いままで)の生活を続けられないことへの恐怖」もまた、国を維持したいと考える理由のひとつかもしれません。
人は未知のものに恐怖を感じるものらしいのです。
見たことのない、経験したことのない、恐ろしい未来がやってくるから
それを防がなくてはならない。
私は今までそう思っていたように感じています。
そうすると疑問になってくるのが、その未来が本当に恐ろしいものなのか?ということです。
最近とても疑問に思っていることの1つが、人口が増え続けないと幸せで要られないという社会の構造です。
経済成長を続けなければ貧乏になってしまう、そうすると不幸せになってしまう。
なので、自国で大きな人口増が期待できなければ他国の人口を当てにします。とにかく消費してくれる人を増し続けないと不幸せになってしまいます。
でも、地球の人口って永遠に増え続けるんでしょうか?
人口増が止まったら戦争でもしてどこかが大ダメージを受けて、その戦争と復興でまた経済成長をする予定なんでしょうか?
人口が増えなくても、経済成長しなくても、みんなが幸せでいる方法って無いんでしょうか?
人は死ぬことが怖いです。
それが生き物の本能だからです。
同じように、たぶん人は今いる文化圏が無くなるのが怖いです。
昨日と同じ今日が続けられず、自分の子や孫がどんな未来を歩むのか見えない状況は、たぶんとっても怖いです。
このグラフの山の右側、下り坂に日本は既に差し掛かっているそうです。
それじゃ、このグラフの先はどうなってるんでしょうか?
同じペースで下がっていって、日本は消滅するんでしょうか。
それとも、どこかで持ち直して横ばいになるのか、あるいは持ち直してまた登り坂になるのでしょうか。
それを決めるのはちょうど今に他ならず、今何か対策をするのかしないのかで違うよって言う話なのはわかってるんですが
今日ふと思ったのは
幸せな消滅って存在しえるのだろうか?という疑問でした。
例えば。
安楽死の話のようですが、右肩下がりでも、経済成長をしないで横ばいでも、私もあなたもあなたの家族も子孫も、今までと同じような生活を続けられる見通しがあったらどうでしょうか。
日本が消えるその日まで、みんな幸せそうに生活できるとしたらどうでしょうか。
私は、幸せに死ねるなら別に死んでも構わないと思っています。
人は何が満たされていたら幸せでしょう。
うまく言えないのですが、グラフをまた上向きにする努力も大事です。
でもなんとなく、私は幸せに消滅していく方法について考えることも、また1つのヒントになりそうな気がしているんです。
ハッピーエンドの「ハッピー」の成立する条件って、皆さんは何だと思いますか?
以上、酒飲みの駄文カニでした。