カニのあかびらいふ

北海道赤平市で町おこしなどをしながらフリーデザイナーとなってしまったおバカなカニのお話。

【3日目・下】カニのドイツ旅行記~州立博物館は立派だね~

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前回のブログで行ったエバルト炭鉱

ぐりゅっくあーーーーぅぅぅぅふ!!

日本に帰ってきてどんどんスケジュールの埋まって行って、「あぁ…現実だなぁ…」と日々を噛みしめているカニですv

まぁフリーランスとしては予定が無い方がヤバイんですけど。

 

さてさて前回

【3日目・上】カニのドイツ旅行記~炭鉱・炭鉱・港~ - Ka2 Design

こちらのブログではズリ山のぼって炭鉱を見たり水門を登って震えたり(高所恐怖症)したわけですが、3日目の続きでございます!

 

▼ちなみにドイツへ行った理由はこちら▼

カニ、ドイツへ行くよ!グリュックアウフ! - Ka2 Design

 

オシャレすぎてなんだこれ。ドイツの炭住

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住友赤平の改良住宅

「炭住」(たんじゅう)、それは「炭鉱住宅」の略(たぶん)で、炭鉱を経営する会社が建てた社員・鉱員用の住宅のことを指します。炭鉱好きの間ではこの炭住が好きっていうジャンルが存在するくらい人を魅了する産業遺産なわけですが、おそらく炭鉱の住宅というとどんなイメージでしょうか。

ちょっと炭鉱を知っている人だったら

「昔の炭鉱長屋は本当にボロで、隣の家の夫婦喧嘩まで聞こえたもんだ。」

「隣の家のお父ちゃんが3番方(夜勤)だったんだから、子どもたちはうるさくしないで外で遊んでおいで!」

なんてエピソードは聞いたことアルアルかと思います。

きっと

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歌志内、文殊の炭住

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同じく歌志内のたぶん炭住

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三井美唄のたぶん炭住

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上砂川、鶉のたぶん炭住

炭住と言ったらこんな感じをイメージする人が多いんじゃないでしょうか。
…ていうか鶉にある6軒長屋とか三笠の弥生の炭住とかの写真ないな…普通そっちだろ……

で、もしくは最初の写真みたいなアパートタイプ…

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こちらは上砂川

いわゆるこういう「改良住宅」という炭住を思い浮かべる人もいるでしょう。

…ていうか赤平の4階建ての改良住宅の写真ないな…普通そっちだろ……

ではドイツの炭住を見てみましょう。

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……でかくね?笑

そしてまたオシャレ。タワーオブテラー立坑の時も思いましたけど、なんじゃこりゃレベルでオシャレです。もしかしてドイツ人は身長がでかいから家もでかくないと狭く感じるのか…いや日本人と数十センチしか違わないはず…

てことはドイツの炭鉱はよっぽど危険すぎる仕事で、一人ひとりに豪邸を与えなければ誰一人集まらないような仕事だったのか!?……と思ったら、ドイツの石炭のある層は日本よりずっと前の時代の層なのでガスとかは日本よりずっと少なかったそうです。

…ということで辿り着いた結論は

「ドイツではこれが普通レベルの家」

じゃないかってことでした…。

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それでもアパートっぽい炭住もありました(でもオシャレ)

しかし3,000人とか働いている炭鉱で1家族ごとにこんなの建ててたら大変なことにならないのか……。すごいですドイツの炭鉱。

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そんなドイツなので、幹部などの役職のついた社員の家になるともうわけわかりません。

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ん?ホテル??

……って勢いの屋敷です。これ絶対お手伝いさんいただろ。こんなんだから「これ炭住だよ~」って言われないと本当に分かりません。……と思ってたけど、数日ドイツで炭鉱めぐりしていると、炭鉱まちで同じ形の家がたくさん並んでいると「あっ、ここ怪しいな」って思うようになっちゃいました。慣れって怖い。

そんな炭住を眺めながら辿り着いたのは、とあるワンダーランドでした。

空腹を忘れる楽しさ(でも高いところは怖い)の博物館

 訪れたのはここ

LWL - LWL-Industriemuseum - Zeche Zollern

え~~と日本語だと…ツォーレン炭鉱?の州立鉱業(工業?産業?)博物館です~~!!!

いやーここ本当におすすめです。大好きでした。時間があればずっといたかったです。でもボーフムがちょっと遠いので1人で行くのは私にはハードル高いです。でももう一回行きたい!!!!と思うほどでした。

なんせ、ほぼここは炭鉱ワンダーランド…!!

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「あなたは学生さん?(学生料金?)」と聞かれながら入場すると、そこはもう炭鉱の中。それまで「腹減った…もう歩けない……」とか言ってたのに(この日は昼飯を食べる暇がなかった)、入った瞬間テンションぶち上がり。食べてる暇あったら見て回りたいと本当に思いました。

この右側の建物がものすごーーーく広い展示場になっていて、時間がなくて駆け足で見てきました。

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そう、ドイツと言えばこれですよね。これが見たかったんです。

坑口浴場の吊りカゴロッカー!!!

 

私の住む北海道、赤平の住友赤平炭鉱はドイツの方式をすごく取り入れていた炭鉱で、中でも特徴的なのが

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炭鉱で働いていた人たちが、炭で真っ黒になった体を洗った「坑口浴場」のロッカー(吊りかご)です!

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他の炭鉱では普通のロッカーだったそうですが、住友赤平炭鉱ではドイツと同じく吊り篭に自分の着替えなどを入れて釣っておくことで省スペースと掃除のしやすさを実現したのです。

これがドイツ方式と聞いてから、絶対にドイツに行ったら吊り篭を見たいと思っていたので実現しました…!!

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他にも安全灯(ヘッドライト)の充電台も日本と同じようなので「あぁ~!!!」ってなりましたし

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救護隊に関する展示(たぶん)もあって「あぁぁぁぁ~~~~~!!!!」ってなりました。(語彙力)

ただやっぱり

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事務所だっけな?賃金支払い所?はオシャレで「あぁ…ドイツ……(語彙力)」となりました。炭鉱マークのステンドグラスとかかっこよすぎか。

 

展示の中には

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おそらく事故に関するものもありました。

 

時系列は前後してしまうのですが

 この投稿でも書いたのですが、ドイツの「ネガティブなもの」に関する展示がすごくしっかりしていて、ここは日本との差を感じました。

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だって普通炭鉱関連施設を爆破する様子の展示なんて日本じゃしませんよね。

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あのプラカードは…もしかして労使交渉?閉山反対?

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このカギ十字は…

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きっとその時に使っていた…管理していた?方々の札なんでしょうね…。

この辺は思うところが多かったので別でコラム的に書こうかと思います。(いつになるか分かんないけどねー!笑)

 

ということで、また時系列に戻りますが

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ワンダーランド(勝手に命名内には本当に色んな展示があってテンション上げ↑

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で、もちろん

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立坑に登れます。

えぇ…登るの…(心の声)(私は高所恐怖症)

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いやぁ…いい景色ですね……(高所恐怖症)

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ヘッドシーブも…やっぱり立坑ですね…(高所恐怖症)

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かっこいいですね…でもなんで足元スッカスカにするんでしょうね…(高所恐怖症)

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なんとか外側を見てみた写真です。ここにはそっくりな立坑が2本立っていて、向こう側に見えるのは点検用なんだそうです。うぅ。怖い。

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後で地上からもう1本の立坑を撮った図

ということで柵にしがみつきながら登って、プルプルしながら降りました。……登りたくなる気持ちはわかりますけどさ…これ絶対立坑じゃなかった登りませんから…絶対……。

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で、地上に戻って向かったのはこちらのマシーンハウス!名前の通り、機械を入れておくためだけの建物です。機械のためにこんなオシャレにする意味がわかりません。この言葉ドイツに行って何回言ったか分かりませんけど、とにかくかっこいいです。

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中にはコンプレッサー的な物がたくさんあります。炭鉱は圧縮空気を動力にすることが多いのは日本と一緒ですね。そりゃそうか。

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細かいことは分かんないのですが、色んな計器です。驚くべきは、このくっついてる壁が大理石。やっぱり日本もそうだけど、ドイツでも炭鉱会社はそれぞれ「自分の会社はすげーぞ」アピールをするのに無駄に豪華にしていたみたいですね。

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そんでなんと、さきほど登った立坑のシーブがゆっくり回転していたのですが、この日は何かイベントをやっていて実際に巻き上げ機を動かしてシーブを回していたのでした。これがその巻き上げ機。メーカーはやっぱりシーメンス

この右側の小部屋が操作室になっています。

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す、座りたい…!パズーごっこしたい……!!

しかしなんか…スッキリ?してるというか…なんかシンプル…というか…

 

↓こちらは我が町北海道赤平市にある住友赤平炭鉱の巻き上げ機の操作室

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↓こちらがドイツの博物館

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↓赤平

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赤平の方が近代的!!!!!

 

けど

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ドイツ

これは運転台の前にある、ケージ(エレベーター)がどこにいるのかを示す計器なんですけど、矢印の場所にケージがあると考えると「ツルベ式」は一緒ですね。

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赤平

↑やっぱり赤平の方が近代的ですけど。
ちなみに操作室は2つあったので赤平と一緒でケージが4個入るようになってたんですね。何段だったのかとかスキップじゃなかったのかとかは分かりませんけど…。

でも立坑の建屋の2階にも乗り場があったので2段以上はあったのでしょう。

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尚、ここはミュージアムグッズも充実していました!!炭鉱お土産を欲しい方はここでたくさん買うといいですよ!!

 

そんな感じで、閉園ギリギリまでワンダーランドを堪能し、後ろ髪をひかれながら博物館を後にしました。いや~ほんといいところでした。また行きたい。

 

晩ご飯を食べて3日目終了

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この日はお昼を食べていなかったので、やっと食べ物を食べられました…!!!

…しかしここ…どこだったんだろう…なんか、確か、大学のある大きめの町だったんですよね…。思い出せない…。

後ほど判明!ドルトムントでした!!

 

しかし、おいしかったです!

この日もやっぱりズッペ(スープ)とカリーヴルスト(ソーセージのカレーかけ)は外せません。ていうか割とこれだけでお腹一杯になるんですけど、それ以外にも芋とか肉とかも食べちゃいました。美味でした。

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うっすら寒かったんですけど、やっぱりビールも飲みます。

ガイドの理事長がほぼドイツ語がペラペラで適当に注文しつつ、ウェイトレスのおねーちゃんと何やら談笑してこのビールが出てきました。どうやらおススメのビールを頼んでくれたようです。ウマかった。


お腹一杯でビールも飲んで、この日もぐーーーったりしながらホテルに戻り、即寝落ちしました。 

こうしてドイツ3日目、炭鉱巡り2日目が終わりましたがものすごい疲労の蓄積量です。ヤバイです。しかし炭鉱巡りに連れて行ってもらうのはこの次の日まで。ちなみにこの翌日は土曜日ということでメジャーな(?)博物館めぐりにでかけます。

 ドイツで炭鉱遺産を巡るのにここに行かないのは意味が分からない!というレベルの世界遺産へ行くわけですが…

ここで色んなことを感じてしまうわけですよね。

 

何かあればコメントは各種SNSまで!

次回もお楽しみに~笑

カニでしたv

 

▼次回▼

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