カニのあかびらいふ

北海道赤平市で町おこしなどをしながらフリーデザイナーとなってしまったおバカなカニのお話。

【町おこしのコト】こうなればいいな!地域おこし協力隊!!

地域おこし協力隊って何か効率悪くね?

 

どもー

協力隊卒業してなんとか町に残って生きてるフリーデザイナー、カニでーす。

 

みなさん地域おこし協力隊ってご存知です?「青年海外協力隊」はおそらくご存知の方も多いですよね。うちの姉もそれでアフリカ行ってたんですけどね。そんな姉も無事に日本人と結婚して子どももいます。私は独身。おかしいなぁ、国籍どこでもいいから一回結婚してみたい。

 

まぁいいや。(!?)

 

 

 

地域おこし協力隊っていうのは、都市部から田舎に移住して町おこししつつその町に定住して田舎の人口を増やそうぜ!いぇい!という制度。本当に国の偉い人が考えたのかって思うくらい安直で分かりやすく、やれば分かりますけどお役所とは思えないグレーゾーンが一杯の制度でございます。

 

そんなグレーにGLAYしながらなんとか3年を生き延び、餌を与えられた捨て猫のようにこの町に居ついてしまったカニですが私は2014年~2017年の3年間やっていました。

 

 

ka2design.hateblo.jp

 

いつかこの経験を本に書いて出版しようと思っています。(え?)

 

 

 

 

しかしこの3年……不満や恨みつらみを…あんまり持ってないんですけど……でも基本的にカニは面倒なことが嫌いで寝ててもお金もらえるならもらいたいタイプの人間なので「無駄なこと」が大っっ嫌いなんです。歩く歩数を一歩でも減らしたいと日々思っているため用事が2個以上たまらないとソファから動くのも嫌です。

 

 

そんな私、この3年

 

「これ超効率悪くね!?!?!?!?!?」

 

と思いながら日々生活していたわけですよ。

 

 

そう、きっとこの制度は藤女子大学文学部文化総合学科卒業のカニのような一般ピーポーには及ばない、ものっっすごいエリートの皆さんが寝ないで考えた制度に違いないんですよ。だからきっと色々が色々なってこの制度になってるとは思うんですけど……

 

 

……考えた人!一回やってみろ!!!!!(o´・∀・`o)

 

 

自分の商品とかサービスってやっぱり自分で一回使ってみるべきですよね!笑

 

 

 

 

そんな感じで(?)私のような低学歴一般ピーポー(実体験済み)だったらこの制度をどうするか。どうやったら効率良く「町おこし」と「定住」を果たせるかを考えてみました。

 

※あくまで妄想です※

 

1.地域おこし協力隊を「偉い人直轄」にする

協力隊がなぜふわふわした存在なのか

 

まず「地域おこし協力隊」になった人みんな……とは言いませんけど私がなった2014年当初、結構みんな思っていたと思うんですけど

「自分の立場が不明問題」。

 

  • そもそも公務員試験受けてないから「自治体正職員」ではない。でも職員と同じ振る舞いを求められる。
  • 町によっては「特別職」。だけど副業は許されない。
  • 町の人からは「国から偉い人が来た」「何か知らないけどよそ者が来た」「何でもやってくれる便利屋が来た」と思われる。
  • 「協力隊」って名乗ってるけど「協力隊」って役職は無い

 

やってみて「私なんか自治体の嘱託職員と同じ仕事してるし、なんだったら正職員と同じ負担を求められるし、ていうか正職員より目立つから余計な付き合いとか頼まれごととか増えてるけどボーナスも昇給も無いし職員より有給は少ないけど?????」って思いますよね。

 

 

これの原因ってひとえに

 

「自治体の自主性に任せた結果」

 

じゃないです???

 

 

自治体っていうのは様々な制約から「過去に事例のある物」を選択しやすい(というかそうしないと出来ない)という面があるため、協力隊を使おうと思ったらどうしても「事例」の中から無理やり当てはまりそうなものを適用するんですよね。

結果としてイマイチ当てはまってないし、よく分かんない仕事内容になったり誤解を受けたりしているんじゃないかと思っています。

 

 

お国の偉い人たちはたぶん「自分の町なんだから自分で考えて頑張れよ!頑張ったとこは応援するぜ!」ってスタンスなんだと思うしそれは分かるんですけど、自分で考えて頑張れる町なんかとっくに活性化してますっての。

 

私もよく子どもにものづくりを教えることとかがあるんですけど、しっかりした子は自分で工夫して出来上がりを想像しながら作れるんですけど、そうじゃない子は「自由にやってね!」っていうと何にもできないんです。本当に何にも。たぶん想像もできなくて、今まで「これが正解ですよ~」って言われたものとそっくり同じものを作って花マルをもらってきたから「自分の作りたいもの」を考えられないんだと思うんですよね。(自分もそうですけどね。)

そんな子に「自由にやれ」って言ったって隣の子の作ったもの見て劣化コピーするのが関の山でしょ?ちなみにその隣の子もまた隣の子の劣化コピー。で、その隣の子は教卓に置いてある見本の劣化コピー

こうして世の中に劣化コピーが蔓延していくのであった……!!!

 

 

 

 

…ってなったらだめでしょ!!!!!!!

 

 

 

 

だから、偉い人が「考えられるようになる方法」を与えないとダメだと思うんですよね。しかもかなり具体的に「材料はこれが使えます」「道具はこれが使えます」って全部提示しないとなんない。

ポイントは「偉い人」が!!!

 

 

 

ヒエラルキーの最下層問題

 

田舎には結構謎のヒエラルキーがあります。さらに自治体職員の中にもヒエラルキーがあります。その構造はもちろん

 

役職付き>一般職>新人>非正規

 

うっかり協力隊が非正規になったら3年間はヒエラルキーの最下層で生きていくわけです。発言権もないし雑用係りのさらに小間使い。

もしも特別職として役職付きになったとしても自治体職員は新人をスタートしてだんだんと登っていくわけですけど、突然現れた「名ばかり特別職」なんて誰も相手にしないでしょう。だって自治体の特別職って普通は議員さんとかで、選挙とかで選ばれる「町の有名人」なんだもん。

 

 

つまり現状ではどこに配置されたって自由に動けないし、意見を尊重してもらえる訳が無い!!!!!

 

 

(もちろん担当職員さんがヒエラルキーの中で上位に居たりしたら一気にジャンプアップですけど、それは協力隊じゃなくて担当職員の力ですね)

 

 

 

これを踏まえると、意見を尊重してもらうためには「役職付き」直属でさらに「何かすごそうな役職にする」のが有効だと思うんです!!

 

 

例えば

  • 首長(町長・市長)の直属にする
  • 総務省○○○課 出向職員 地域おこし協力隊 みたいなゴツいネーミングにする

ていうのはどうでしょう。

もう「嘱託職員」「臨時職員」を使うのやめましょう。副市長・副町長みたく首長が任命する特別職の形を取りましょう?決裁も担当課を経由するのやめません?一発首長決裁じゃダメ?

 

そんで所属をもう自治体じゃなくて国にしましょうよ。それだけで結構効果ありますよ。たぶん。

 

 

2.しょうもない地域おこし協力隊を世に排出しない

協力隊を選ばれた人間にしよう

 

「1」で書いたように、ヒエラルキーに最下層に居るのを上位に持っていくのはいいんですけど、そこで上位になった協力隊がチャランポランでろくに仕事をしないやつだった時の悲劇は計り知れません。

大事な税金を使ってチャランポランを崇め奉る地獄絵図がそこに展開されてしまうのです……!!!

 

そう、それを避けるためには「協力隊を厳選する」のが大事!!!!!!

 

今現状って正直「誰でもなれる」お手軽簡単なお仕事ですよね。これって私結構大問題だと思うんですよ。都会でどうにもならなかったしょうもない人が田舎に行って税金で飯を食うという謎状況を生み出していると思うんです。

 

 

 

だからとりあえず……試験ぐらいしよう。

 

 

 

もちろん頭の良し悪しじゃなくて。

 

適正検査的なのとか…常識問題くらいはあってもいいですわよね。

あと結構「精神に重大な疾患がないか」見るの大事……。そういう人は協力隊になる前に病院行って治療してお願い…。

 

 

お願いだから任期始まる前に研修をしてくれ

びっくりしたんですけど協力隊って本当に何もなく引越しして委任状もらってスタートするんですよ。何の勉強もなく。そいで後から研修だのフォーラムだの何だのって始まるんですけど……遅くね?

 

まぁ私はもともと町おこしに欠片も興味が無い人生を歩んできまして、任期始まってすぐのころはあんまり仕事が無かったから自主的に色々読んだりして勉強しました。そりゃ仕事だもの勉強するさ。予算で資料買えるの知らなかったから自腹で買ったさ。笑

 

商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道 (光文社新書)

商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道 (光文社新書)

 

 ↑

これ面白かったよ(自腹)

 

なぜ繁栄している商店街は1%しかないのか

なぜ繁栄している商店街は1%しかないのか

 

 ↑

これは微妙だった

 

こういう俗っぽいの以外にも一応マーケティングの本読んだり(読もうと試みたり)。あとは町の「市史」読みまくりました。コピーしまくってたから総務課は嫌な顔してました。笑

でも町の今までの歴史を知っておくのは絶対必要ですからね~。買うと高いから私は役所にあるのを呼んでました。…その後ほしいほしい言ってたら知り合いがくれました。笑

 

 

 

 しかし驚くべきことに町によっては「初年度は協力隊来るかどうかわかんないから協力隊予算つけてません。だからもちろん研修に行く予算も無いよーん」ってところもあるんだとか!!

そりゃやるかどうか分からない事業に予算つけて議会で何か言われたら困るってのも理解できますよ!できますけど予算も無いのにどうしろと!?ってなるじゃないですか。もちろん面接の時にはそんな話も知らないので、協力隊になって初めて「今年は何もできない」と知らされて1年間草むしりだのコピー取りだのをして終わる羽目になるんですよ…!!!

あぁぁぁぁぁぁぁ恐ろしい!!!!!!

 

 

だからもう、事前研修を総務省で開催してくれーーーーー!!!!!

 

 

 

細かいところは放っておくとして、基礎になる「町おこしとは何か」とか自治体とは何か、予算はどうやってつけるのか、そういう普通の人は知ってそうだけど不勉強に生きてきた人間は知らないことをまずは教えてほしいです。

成功事例、失敗事例、つくっておくと良いコネクション、独りで辛い時用の近隣市町村の協力隊仲間、事前に用意できる物って結構ありますよね。

 

あとは、常識。笑

 

これぜひ事前研修で叩き込んでくださいplz。

 

常識の例としては

 

  • 引越しをしたらご近所さんに挨拶をしましょう
  • ていうか挨拶・返事をきちんとしましょう
  • TPOをわきまえた服装をしましょう
  • 自治会に参加しましょう
  • 選挙に行きましょう
  • 仕事を休む時は職場に連絡しましょう
  • 遅刻・早退・外勤は連絡しましょう
  • 仕事の進捗はまめに報告しましょう
  • SNS使う時は気をつけましょう
  • 男女関係も注意して

 

とかそんな感じ?笑

 

 

 

で、研修終了時にそれぞれ性格とか能力を分かりやすく提示してあげると協力隊をほしい自治体も選びやすいでしょうに。

「おっ、この人注意力とか協調性は低いけど独創性とか発想力が高い!うちのやろうとしているプロジェクトにぜひ!」

みたいな。

 

3.自治体の受け入れ体制を改善しないと

「とりあえず協力隊」はもう無理だ

隣町が協力隊を取った。なんだか良いらしい。国も推奨している。首長もやれと言っている。特になにをしようっていう構想はないけど、とりあえず協力隊雇ってみよう!

 

 

……って、それもうやめよう!!!!!!!!!!

 

 

 

もしかしたら最近じゃそんな町も少なくなりましたかね(´∀`;●)

 

協力隊を取りたい市町村には、きちんとしたプランの提示を義務付けませんか。

民間企業ならともかく、自治体がやっている事業でヒト一人の人生が結構左右されるんですよ。責任持って受け入れしないと逆効果どころか訴えられかねませんよ?

 

私が最低提示すべきだと思うプランは3点

 

  • 任務のゴール(短期/長期)
  • 自治体と協力隊の双方のメリット・デメリット
  • 定住プラン

 

もちろん今までの雇用条件の他にです。さらに長くなるから細かくは書きませんけど、これを提示してくれれば協力隊も安心して働けるでしょう。ていうかマッチングをもっと時間かけてしっかりやるべきですわよね。

 

お金があるはずなのに、お金が無い問題

きっとこれも協力隊あるある。総務省やJOINのWEBページを見ると「協力隊の人件費200万、活動費200万」って書いてある。ってことは、やりたい町おこしに200万までは使えるはず!

 

…なのに…

 

 

自治体に言うと

  • 予算要求してないからお金は無い
  • その科目には○○円しか振ってないからそれ以上使えない(他の科目は手付かずでも)
  • その内容は議会で認められないだろうからやりたいなら自腹でどうぞ

なんてことも多数!

 

 

え?じゃあその200万って何に使うの??てか余計なことに勝手に使ってんじゃないの???勝手に自治体の消耗品(コピー用紙とか)でも買ってるんじゃね?????

という不信感につながりますよね。

 

 

この問題ってたぶん、協力隊予算が普通の自治体の予算と一緒に計上されているからこうなるんですよね。

これの解決策は……実はあんまり良い案は浮かんでません(´・ω・`)

 

 

だってもし現金で200万ポーイって渡して協力隊が豪遊しちゃったら困るし…

大事な税金から出してるのに……

 

 

でもひとつ分かるのは、普通の予算と一緒にしたら対応できない部分が多すぎ!ってことですよね。

しかも自治体は国から特別交付税として後からお金をもらうから、自治体の議会を通っても国がNG出したら自治体負担になってしまう。それを避けたくて国とか都道府県の担当者に「これって交付税もらえる内容ですか?」って問い合わせたら「たぶんね。」みたいな返事しかなくて困惑…みたいな状況。

そうなると結局、自治体がやることと言えば過去の事例を探して同じ事例があったらOKというやり方になるんです。つまり過去に誰かがやったことと同じことしか協力隊ができなくなる……ってそれ協力隊じゃなくてもいいじゃん!ってなりますよね。

 

 

どうしたら良いかはイマイチ思いつかないけど…

 

とりあえず「これはお金かかっても確実にOK」リストを具体的に提示してもらえると嬉しいですね!私、文房具まで自腹で買っちゃったんですから!!!笑

 

 

妄想のまとめ

そんなわけでめっちゃ長くなりましたが以上が「協力隊がこうなったらいいのにな♪」っていうカニの妄想をまとめると

 

  1. 地域おこし協力隊を「偉い人直轄」にする

  2. しょうもない地域おこし協力隊を世に排出しない

  3. 自治体の受け入れ体制を改善

 

ていうことですね。あくまで妄想。

 

発端はFBに流れてきた記事だったんですけど、もともと問題のある制度だっただけにきっとこれから「協力隊」という制度自体が変わって行ったり無くなってしまったりもあるような気がします。

 

ぜひ!

 

世の中の偉いヒトにはこの制度が続こうが消えようが、この制度に人生引っ掻き回された人間がいることを忘れず、感謝している人間もいることを忘れず、うまいことやってもらえたらな~と思っています。

 

以上、仕事しないで長いブログを書いてしまったカニでした~

 

…やばい仕事しよう。