Ka2 Design

北海道の炭鉱街で町おこしなどをしながらフリーデザイナーとなってしまったおバカなカニのお話。

【ヤマのコト】『石炭の語る日本の近代』を読む2

炭鉱勉強中の、フリーデザイナーのカニです!

 

このブログは、炭鉱が好きで炭鉱町に移住したにも関わらず炭鉱の歴史については全然分からないため、炭鉱勉強のためのアウトプットブログです。

多くは備忘録、読書感想文となりますので低いクオリティのブログをご容赦ください。

 

読んでいる本

 

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矢野 牧夫・桑原 真人・丹治 輝一(1986)『石炭の語る日本の近代』そしえて文庫

 

石炭の語る日本の近代 (1978年) (そしえて文庫〈22〉)

石炭の語る日本の近代 (1978年) (そしえて文庫〈22〉)

 

 

前回は「はじめに」「あとがき」だけを読みました。

【ヤマのコト】『石炭の語る日本の近代』を読む - Ka2 Design

 

それでは本日の読んだ分です。

 

一 北海道における石炭鉱業の発展

1 石炭生産の夜明け

函館開港と石炭
  • 1600年くらいまでは蝦夷地は特に内地からは注目されていない地だった
  • ロシアからの船が増えてきて、松前藩に代わって幕府が直轄していた時期もあった
  • 1853年、ペリー来航、翌年に日米和親条約を締結し開国、函館も来航する外国船に薪、水、食料を供給するように定められた
  • 最初は薪を供給していたが石炭の要求が厳しくなり石炭の採掘を考えなければならなくなった

…ん?日本史分からない私で非常に恥ずかしい話なのですが、日米和親条約って外国船にタダで物資あげるよって条約だったんですかね!?

 

と思ってwikipediaで見てみたらお金は貰ってたみたいです。てことは外国船から「さっさと石炭売れー!!」って言われてたってことですね。

 

白糠と茅沼

 

  • 1856年 函館奉行が石炭を探して調査をして白糠を発見→うまくいかずすぐ中止
  • 翌年、江戸から呼んだ採炭夫(九州などでの経験者)をもって本格的に採掘開始
  • 1864年 炭質があまり良くなく採炭中止

 

  • 1856年 地元漁師たちが茅沼(岩内)の石炭を発見
  • 1864年 白糠から炭鉱夫を移し採掘に着手
  • 1865年 生産費がかさみ長崎炭よりも高くついたため採炭中止
  • 1867年 イギリス人技術者ガールを葉kね、様式技術を導入して再開をする

 

よく私の周りでは北海道の最初の炭鉱は「白糠論」「茅沼論」と二つあるのですが、これがそれか!!!!と読んでいました。これだけで行くと発見はほぼ同時ぐらい。炭鉱として稼働したのは白糠が最初、茅沼はその後本格的に始めた……という感じだったんですね。

そういえば私、茅沼って行ったことないけど炭鉱町要素はまだあるんでしょうか。そして白糠って函館からめっちゃ遠いですけど採った石炭は釧路港(当時あったのか?)から出していたのか…陸路だったのか……気になりますね。

 

2 官営幌内炭鉱

開拓使と炭鉱開発
  • 1867年 維新政府が誕生
  • 1869年 開拓使を設置、北海道と改称

 

開拓使が行ったのは以下の三点

  • 全道の地質・鉱物調査
  • 茅沼炭鉱の官営
  • 新規に開発した幌内炭鉱の官営

 

1871年以降「お雇い外国人」に依頼して全道的に地質・鉱物調査を実施。翌年着任したライマンは13人の助手を率いて3年間調査を行いました。

 

ここまで読んで思ったんですが、年刻みで何かが起こっている…!!こうも毎年何か起こっていると、その当時を生きていた人たちにとってはものすごい激動の日々だったに違いありません。

そしてやっとライマンが出てきた!坂市太郎も出てきた!

そしてお雇い外国人ってライマン以外にもいたんだ!!!!

 

官営下の茅沼炭鉱
  • 1869(明治2)年 茅沼炭鉱が開拓使に移設、岩内石炭山御用所・同詰所が設置
  • 1872(明治5)年 以降は開拓使札幌本庁岩内出張所の管轄になる

 

茅沼炭鉱は経営が不安定な状況だった。その原因は石炭積出港の不備、開拓使の経営方針が一貫していなかったことのようです。責任者を変えるなど再建を試みますが、そんな中、複数名から「炭鉱民営論」が強く主張されていたことは興味深い、と書かれています。

こうして改良の計画をし新坑道の掘進や設備の整備を行うも思ったような成果は出ず、1882(明治15)年の開拓使の廃止とともに工部省所管となり、翌年には廃止となりました。

 

官営下の幌内炭鉱

 

 一方、幌内炭鉱は1882(明治15)年に幌内鉄道が手宮・幌内間を全通したことで北海道の炭鉱開発の中心となりました。そこに至るまで、開拓使はライマンの調査で確信を得ていたために巨額の投資をし1878(明治11)年には開発に着手していました。1879(明治12)年に再測量を経て三か年計画での採掘がスタートしました。

開発に際し何よりも優先されたのは輸送ルートの確保でした。幌内~幌向太までを鉄道、そこからは石狩川で小樽まで船で運ぶという案をライマンとケプロンは出していましたが、多くの危険があったためにクロフォード主張によって鉄道で小樽港まで輸送するという案を開拓使は採用しました。

また当時の記述で当時の北海道が深刻な労働力不足だったために囚人労働を採用していたというものもあります。実際、1882年に空知集治監が設置されてから1889(明治23)年の払い下げまで石炭採掘事業を空知集治監が担当していたそうです。

また幌内炭鉱の官営期の経営状態は、末期になってようやく改善されてきたそうですが、これは採炭準備のために作業に力が注がれてきたためだったそうです。

こうして1879年の開鉱から莫大な資本を投じて開発されてきた幌内炭鉱は、ようやく経営状態が良くなってきたところで北海道炭礦鉄道会社に有利な条件で払い下げられたそうです。

 

こうして茅沼炭鉱と幌内炭鉱を比べると、本当に炭質の違いが大きかったんだろうな~と思っちゃいますね。明らかに茅沼の方が運ぶのとかは楽そうなのに……。

しかしここにきてやっと知ってる単語がちょびちょび出てきました!この時にできた坑口(大坑道)があの坑口なのか~~!!という感じでした。

 

3 北炭時代

北炭の成立
  • 1880(明治13)年 明治政府の殖産興業政策(工場払下概則制定)によって全国の官営鉱山・工場は民間に払い下げられてく→財閥へ成長するきっかけ
  • 1889(明治22)年 三池・高島と並ぶ巨大官営炭鉱だった幌内炭鉱も幌内鉄道と共に北海道炭礦鉄道会社に払い下げられる
  • 村田堤(開拓使から事業を引き継いだ農商務省北海道事業管理局炭礦鉄道事務所長)が幌内炭の一手販売権・幌内鉄道の運輸請負・幾春別支線の工事、運輸請負の許可を得る→田中平八(道内で金属鉱山経営をしていた)と共に小樽に北有社という会社を設立
  • 村田と田中が対立しているのを見た掘基(道庁第二部長、理事官)が田中と連携し炭鉱と鉄道経営を手に入れる画策をする
  • 掘は同じ薩摩出身の総理大臣(黒田清隆)や各大臣、皇室や華族に会って賛同を得たり投資を呼びかけ、不当な払い下げを世論から疑われないよう大物発起人を集め、1889年に北炭を設立。政府がつぎ込んだ開発資金よりかなり安く払い下げを受けた上に政府からも手厚い保護を受けた

……えっ、ツテとコネがすごいのは分かりますけど、村田さん可哀想すぎません!?そして堀さん政治力ありすぎじゃないです!!?

北炭は最初っからすごいドロドロ感ですね…。

夕張炭山

夕張の炭層については、ライマンの弟子の坂市太郎が調査を進めていました。坂市太郎が夕張で大露頭を見つけたのが1888年、翌年には大夕張炭山や真谷地炭山を発見しています。

そんな夕張の試掘権を設定した村田から北炭は幾春別炭鉱と空知と共に買収、開鉱に着手していきました。そして北炭は夕張ー室蘭を結ぶ鉄道の建設にも着手し1892(明治25)年に開通しました。

 

…村田さん……。

 

北炭と非北炭
  • 明治20~30年代、北海道では労働力不足、不利な市場条件などで北炭以外の炭鉱は育っていなかった
  • 一方で筑豊では財閥資本が進出し「大竪坑時代」の開幕をみていた
  • 北炭も自社の鉄道を排他的に利用していたため他資本の進出を阻み、次々に炭鉱を開鉱していった
  • 1906(明治39)年の鉄道国有化まで北炭一強だった

 

明治30年代後半までの北海道の石炭鉱業史は『北炭発展史』の感がある」と書かれているように、本当に完ぺきに北炭が石炭の世界を支配していたんだな~と感じますね…。

 

「一 北海道における石炭鉱業の発展」まとめと感想

いや~…北炭って生まれた時から北炭だったんですね…。もう感想が「堀さんやばい」という語彙力低~~い感想しか生まれてきませんよ…。

 

しかし北炭を置いておくにしても、石炭は最初っから政治と切っても切れない関係にあったんですね。なーんだか普通の産業と違うなぁ~と思っていたら、純粋な「商売」だったわけじゃなかったんですもん。いや、何をもって純粋と言うのかがもう分からないので、不純だ!とも言えないわけですけどね。

 

最近すごく思うのですが、世の中って一部のお金と権力のある人たちによって動いているんだなぁ…。やっぱり北海道もそういう「スゴイ」日本人によって回ってきて、その他大勢がぽっと出ることって滅多にないんだなぁ…。

いや、もしかしたら北炭時代が終わったらこれからそういう逆転ホームラン的な人が出てくるかもしれない!そこに夢を見よう…!!

 

…と、誰に感情移入してるものやらって感じですが。

 

しかし!汚れた世の中に負けるな!!

(誰)

 

以上、本日の読書感想文でしたv